ゴラン高原&ツファット
 シリアとレバノンに接する地

 ガリラヤ湖からバスで北へ上る。 ゆるやかではあるが、坂をのぼり窓から下を見ると ガリラヤ湖がキラキラと光っていた。温度はだいぶ下がって とても涼しい。真夏の軽井沢のような感じ。 ゴラン高原。

 ここは1967年の6日間戦争から現在まで休戦地区となっており シリア・レバノンの国境に接する。たびたび、日本のニュースでも とりあげられる聞き慣れた地名だ。ユダヤ人入植地があり、そして 金網にぶらさがる看板は”どくろ”のマーク。いまだにシリア軍が 残した地雷が埋まっているところだ。

 バスはツファットに着いた。高地をかけぬける冷たい空気がとても気持ちい い。ネゲブ砂漠の灼熱、ゴラン高原の冷たい風。どちらもイスラエルであり、 そして、バスで十分に移動できる距離にあると思うと大きい国なのか? 小さい国なのか? ツファットはユダヤ教の四大聖地のひとつであり、その美しい景色にひかれて 芸術家の集まる町でもある。
 私たちが行った日はシャバット(安息日)であっ たため、旧市街を歩くと商店も家のドアも閉められ、まるでゴーストタウン だ。家族でピクニックに行くことなどは安息日でも許されており、人がまばら に歩いている。黒装束の正統派、幼い子供も”もみあげ”を伸ばしてキッパを かぶっていてとてもかわいらしい。しかし、子供にカメラをむけるのは タブーとのことなので残念ながら写真はない。街をブラブラと歩いても たまに人にあうだけでシーンと静まりかえっている。年配のおじさんが駐車場 で将棋(?)のようなものをやっていた。
 とにかく休むのがシャバット。食事の支度、自動車・自転車を動かすこと、電気のスイッチをいれること、プレゼントの包装紙をやぶること、エレベータ の階床ボタンをおすこと(シャバットのときは各階にとまるエレベータがある)すべてこれは”労働”となり安息日の教えにそむくそうだ。  
 

 ユダヤ教聖地のツファットで見た安息日の静けさ、バスの駐車場の古い建物の 壁に残る第三次中東戦争の弾痕。 あまりに正反対の風景にイスラエルの歴史を感じた。