シナイ山
 モーゼが十戒を授かった
  エジプトでの奴隷生活から必死の思いで逃れたヘブライ人は神との 約束の地”カナン”を目指す。神の祝福を受け、神の言葉を民に伝える 人として選ばれたモーゼ、そしてその一行は飢えと乾きに耐えながらも 神によって導かれていった。シナイ半島南東に位置する シナイ山でモーゼは神から”十戒”を授かる。 「あなたは私のほかに何者も神としてはならない」 「何らかの偶像を崇拝してはならない」 ・・・・・

 この戒めはその後の長い歴史の中でユダヤ人の心の支え、糧となった。 国を追われ世界で迫害されても決して忘れることのない民族の誇りは神を信じることで不変のものとなったのだと思う。

AM2:00 シナイ山のふもとの町セントカタリーナを出発。かなり厚着を していったが思っていたよりは暖かい。ゆるやかな坂道を世界中のシナイ山頂 を目指す人と進む。”Camel $20”というベ ドウィンの少年は何も見えない坂道を平気で走りまわる。どんどん、急坂になる。汗が冷気で冷やされ、止まっ てしまうと震えるくらい寒い。 でも、乾燥した空気に思わず”ゼーゼー”と いってしまう。8合目をこえてだいぶ明るくなってきた。モーゼはこの道を 変わっていった。
  山頂が見えた。すごい人の数に驚く。 かなりの高齢の方も多い。ふりかえると、荒々しい岩肌を露出した山々が見え る。東の方向にある大きな岩山によじ登って、ご来光をみることにした。 見知らぬ青年が”どうぞ、ここに座って”という。”すごくいい場所で しょ?” 言葉に甘えてそこに座り、ベドウィンの少年の売る熱いミルクティーを 飲んでご来光を待つ。その見知らぬ青年は、エジプトのアレキサンドリアから 来ているらしい。”ここの場所が大好きなんだ”と笑っていた。
 
 
太陽がのもり拍手喝采!岩肌がどんどん赤くなっていき、太陽はぐんぐんのぼ る。壮大な風景に心を奪われていると教会の鐘の音が鳴った。

モーゼはカナンの地を目の前にして120歳で没する。

シナイ山頂で、モーゼの激動の生涯を聖書の活字からではなく自分の肌で感じた瞬間だった。